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2013年4月12日金曜日

バイカー的防寒を極める②

→バイカー的防寒を極める①はこちら


バイカーにおける防寒の重要性は言うまでもありませんが、
前回掲げた防寒に関する考え方の軸をもう一度あげると、

①かっこよさ
②保温
③防風
④防水・透湿
が基本となります。

はっきりいって自分はアメリカンのバイカーなので、
ださいバイク用ジャケットなど論外です。
それにレイヤーによって防寒システムを構築する意味は、 半分はバイクを下りた時のためなのです。 一枚一枚脱いで、しまっておける。 小ささ・携帯性が第二の基本軸となるわけです。
一枚で全てを解決しようとする必要は無く、下りたときにすぐに邪魔になってしまう、 ライディングジャケットはむしろ無用の長物です。

前回掲げたECWCSの具体的なレイヤーシステムをもう一度あげると、

レベル1:薄手のポーラテック下着
レベル2:やや厚手のポーラテック下着
レベル3:上半身のみのポーラテックフリース
レベル4:撥水性の軽量ウィンドブレーカー
レベル5:ソフトシェル
レベル6:透湿防水性パーカー
レベル7:中綿入りソフトシェル

となります。
このうち携帯性、コンパクトさという観点から、
ポーラテックのフリース(レベル3)は除外されます。
バイカー的防寒としては「使えない」という判断です。
さらに、一方向から風を受け続ける、というバイクの特有な状況から、
最終的な一番外側の防寒具は、「防風」のためのものでなければなりません。
保温性の高いものを外側に持ってきても、風で吹き飛ばされてしまうわけです。
これによりECWCSレベル7中綿入りソフトシェルは除外されます。

バイク用の防寒の最終的な(一番外側の、以降最終的なはこの意味で使います)装備は、
ECWCSで言えばレベル6透湿防水性パーカーが最適なものにまります。
これにはさらに利点があって、軽量なレベル6パーカを外殻として着ることにより、
その透湿防水性から、全天候対応型となるのです。いつ雨が降っても関係ない。

これにより、バイカーは雨具の携行を免れることが可能です。

エクワックスレベル6パーカについては後日リンクを貼りますが、
アウトドアのマウンテンパーカも同様な性能を備えており、非常に優秀なので、
そのどちらかを選べばよいでしょう。
(ちなみに私が推定体感温度零下25~30度程度の環境でロングツーリングする際は、 ECWCSタイプパーカとさらにその下にマウンテンパーカを着ます。その点は後述)



ざっくり削った後ではありますが、バイク用に最適であると考えるレイヤーをいきなり書いてしまうと、

レベル1通常の下着とヒートテック等のシャツと速乾性のシャツ(もしくは綿のシャツ)の組み合わせ
レベル2薄手のフリース下着(フリースの長袖Tシャツ)、インナースパッツ・タイツ
レベル3薄手のダウンベスト・ダウンジャケット(ポーラテックフリースをインナーダウンに変更)
レベル4撥水性の軽量ウィンドブレーカー
レベル5格好いいアウターで高度の防風性と中程度以上の保温性を兼ね備えているもの(ここが重要で、かっこいいものを必ず1点入れてなければ少なくともアメリカンのバイカーではありません。)
レベル6マウンテン・パーカ(ある程度の防水性・保温性を兼ね備えたもの)
レベル7透湿防水性パーカー(薄手・軽量でかつ高度の防風性を兼ね備えたもの)、私はECWCSタイプのパーカを使用しています。
さらに下半身に適宜、ゴアテックスのオーバーパンツ、通常のナイロンのパンツなどを重ね着します。


さて、ここで需要なのはレベル5とレベル7です。
レベル5は各自格好いいと考えるもの、つまり陸上行動用アウターであり、日中のバイク移動の際のアウターとなるからです。

レベル7に関しては、想定できる最低の気温、体感温度に対抗するためであり、
かつ雨の際、またはレベル6を除外して使用でき、着脱が容易で携帯性が高いものでなければなりません。
ほとんどの場合、夜間、低温時の防寒はこれを使用することになるからです。
レベル6に関しては、レベル5と7の中間着になりますが、レベル7を補完するためのものとなります。
体感温度マイナス30度にもなる零下レベルでの高速走行時にプラスアルファして完璧なものにするためです。
こちらは常に出し入れする性質のものではなく、多少の重さとしまっておける程度であれば厚みがあってもよいと思います。
ちなみに防寒の基礎的な考え方として重要なのがレベル4撥水性の軽量ウィンドブレーカーで、
これはアウターの下にウィンドブレーカーを着るというものであり、世間的な着こなしの常識からは離れていますが、
内側にウィンドブレーカーを着ることが保温性の観点からも非常に重要なのです。
私のレイヤーシステムのレベル3とレベル4にあたるインナーダウンと撥水性の軽量ウィンドブレーカーを着れば、
通常の歩行時であれば、かなり寒い気温下でもこの程度の薄着で十分だとわかるはずです。是非やってみて下さい。
今回はこのあたりで一旦まとめます。

感の良い方は気づかれているかもしれませんが、
防寒の要諦は保温、防風の重ね着なのです。さらにその順番が重要です。
保温→防風→保温→防風とやっていけば薄手・軽量のもので最高の防寒性を発揮することができるのです。
ボーダー、スキーヤーは普段着を重ね着して「専用ウェアなど必要ない」などと格好つけてみてはいかがでしょうか。

おそらく私はスキーウェア、ボードウェアを買うことは一生ないと思います。レイヤーで対応できる程度の低い防寒でしかないからです。

以上バイカー的防寒を極める②でした。

オークションもやっているので良かったらご覧ください。防寒レイヤーにぴったりなものも出品してます。



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